藤井財務相が辞意、健康不安を理由に(読売新聞)

 藤井裕久財務相(77)(民主、衆院比例南関東ブロック)は5日、首相官邸で鳩山首相と会談し、健康不安を理由に辞任する意向を伝えた。

 首相は慰留している。藤井氏の辞意は固いと見られる。

 18日召集予定の通常国会を控え、2009年度第2次補正予算案や10年度予算案の編成に携わった財務相の辞任は、鳩山首相の政権運営に大きな打撃となるのは必至だ。鳩山政権は発足100日余りで、主要閣僚が辞任する事態となった。

 藤井氏は5日、首相と2度にわたって会談した。同日午前の閣議後の記者会見で、自らの進退について「医師の判断を尊重する。(医師に)結論を出してもらう段階にある」と述べ、早ければ週内にも出る医師の判断を踏まえて進退を決断する意向を明らかにした。通常国会の対応については「(医師が)どういう結論を出すか分からない」と語った。

 首相は5日夜、財務相交代の可能性について「医者の判断もまだで、結論を出す必要はないと思っている」と述べ、医師の診断結果を待って、藤井氏の進退について結論を出す考えを示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。

 藤井氏を慰留したか、との質問に対しては、「これからも頑張っていただきたい。慰留とかそういう話ではない」と述べた。

 藤井氏本人は「健康に自信がない。長丁場の国会で迷惑をかけたくない」と周辺に漏らしており、辞任の意思は固いと見られる。

 藤井氏は昨年12月28日、10年度予算編成作業による疲労などを訴えて検査入院した。同月30日の臨時閣議後には記者会見を行い、「血圧が高くなっているため、静養を兼ねた入院だ」と説明していた。

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